前回の記事の続きになります。
行ってはならないと言われている心霊スポットに足を運ぶと、
その帰りに事故に遭ったとか、恐いことが起きるなど、
そういう話が付きものです。
行って欲しくないので名前は伏せますが、
掲示板などには素人が霊体験もどきを書いていて、
行かない方が良いです!最恐デス!など書いてある。
取り憑かれて、目が左右を向いて暴れまくったとか、
帰りに大怪我したとか、
たくさんの霊が居て、その霊は感じの良い霊では無い・・・不浄霊など・・・
私が大学生時代に聞いたエピソードを書いておきます。
恐い話が苦手な方はご注意下さい。怖さレベル10段階の5
カップルが車で肝試しに行って、彼女が恐いと行って車から出ないので、
彼氏が格好いいところを見せようと、自分だけ外に出て行きます。
奥の方に行ったまま5分・・・10分・・・
なかなか戻ってこなくて・・・
恐いけど、彼女は運転が出来ないから
彼氏が戻ってくるのを待つしか無い状況です。
しばらくすると、彼氏が向かった奥の方に白い人影が見えて、
彼氏が戻ってきたのだと安心したものの、
何か動きがおかしい・・・
彼氏の服は、上は白系のTシャツだったが、下はブルーのジーンズだったはず・・・
でも、その人影は、上下共に白く、そして動きが左右に揺れるように、
奇妙な動きをしている・・・
恐いけど、
その正体を確かめなければと、
左右に奇妙な動きをしながら
少しずつ、
少しずつ、こちらに近づいてくる白い人影を凝視する。
徐々に輪郭がはっきりと確認出来るようになってきた。
もう、それが彼氏では無いことはハッキリ認識出来た。
それは、上下とも白い服に身をつつみ、髪も短髪の彼氏とは違い、
ボサボサの長い髪で、片手に何か丸いものを持って、
もう片方の手にも、短い棒のようなものを持って、
左右にピョンピョンと跳びはねるように、
まるで踊っているようだ・・・
その動きの奇妙さが余計に恐怖を駆り立てるが、
恐怖で目を離すことも、声を上げることも出来ない・・・
『な、何・・・? 何を持ってるの・・・? パーランクー?』
パーランクーとは、沖縄の鎮魂祭(お盆)で踊るエイサーで使われる小さな太鼓だ。

それを持って、エイサーを踊っているような、奇妙な白い人影が近づいて来るのだ・・・
恐怖が高まってくるが、どうすることも出来ない
その人影の表情までハッキリと認識出来るほど近づいた時・・・
彼女は、彼氏がどうなったのかを悟ったのだった・・・
髪がボサボサ、真っ黒に日焼けした汚い顔の、
男とも女とも見分けの付かない
その白い着物のような白装束の人が手にしていた
太鼓のバチだと思っていた短い棒は、
鎌であり、
もう片方の丸い太鼓だと思っていたものは、
彼氏の首だったのだ・・・・・・
この、どこにでもあるような都市伝説的オチの話ですが、
妙に真実味があるのが、そのユタの修業場にいる人は、
精神疾患を患っているような状態なので、
無断で立ち入った人を躊躇わず殺害してしまうという、
ありそうな説明が加えられている点です。
前回に書いた、カミダーリという、頭がおかしくなった状況だと、
殺人を犯したとしても、精神疾患で罪にはならないのだとか・・・
そういう怖さも付け加えられています。
仲間由紀恵の『トリック』というドラマでも一部紹介されていたように、
沖縄には、
決して立ち入ってはならない禁断の地域、
行事、神事、御嶽(ウタキ)など、そういうものが
まだ密かに残っているため、
ありきたりの都市伝説のような話にも、どこか真実味が加味され、
怖さを感じたのでした。
この話を聞かされたのも、もう25年以上前であり、
その事件があったというのも、そこからさらに昔のなので、
似たような事件は実際にあったのかもしれない・・・
と思える時代背景もあります。
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